素人防衛大臣が誕生した事情

一川防衛相、短気な素人…普天間で“即死”かZAKZAK 2011年9月8日)


「挙党態勢」の構築を掲げた野田佳彦首相(54)が、小沢一郎元代表(69)のグループから初入閣させたのが一川保夫防衛相(69)=参院・石川=だ。

「石川県の農家の生まれ。三重大学農学部を卒業して旧農林省入省。25年間の官僚生活を経て、『政治による農業への配慮が必要』と政治家に転身した。小沢グループで、農家の戸別所得補償制度を確立した農業一筋男」(農水省関係者)

つまり、農業問題のプロであり、「農水相ならば、最も力を発揮する」(同)とみられていたが、人事は難しい。

農水相には、民主党代表選の決選投票で『野田支持』を決め、野田首相を誕生させた鹿野道彦氏がいた。再任せざるを得なかった」(官邸筋)

このため、野田首相は一川氏を畑違いの防衛相に起用した。それが、野田内閣の不安材料に転じたのだから皮肉だ。

2日の認証式前、一川氏は「安全保障に関しては素人だが、これが本当のシビリアンコントロール文民統制)だ」と記者団に述べて、周囲をあぜんとさせた。

この発言に、防衛相経験者である自民党石破茂政調会長は「閣僚解任に値する。任命した野田首相の見識も問われる。政治家が実力組織を統制するのがシビリアンコントロールだ」と猛然と噛み付いた。

一川氏はこれに、「ほとんどの国民は(安保政策は)素人だ。一般の国民を代表する国会議員が監視するのがシビリアンコントロールだと思っている」と言い返し、火に油を注いだ。

一川氏の短気で激高しやすい性格は有名。

「昨年春、小松市で開かれたタウンミーティングで、会場から『子ども手当配偶者控除がなくなり、生活が大変になる』などと民主党政策への不満が続出すると、一川氏は『ならば、民主党を支援してもらわなくていい!』とブチ切れ、会場の空気を凍り付かせた」(民主党関係者)

このため、自民党は早くも問責決議案も視野に、一川氏を徹底した論戦で舌禍辞任に追い込む意気込みだ。

さらに難題が降りかかる。オバマ米大統領野田首相との電話会談で、米軍普天間飛行場移設問題を最優先で解決するよう求めてきたのだ。

「就任直後の電話会談で、具体的な懸案事項の解決を要請されるのは異例中の異例。野田内閣は早急に取り組まざるを得なくなった」(官邸筋)

歴代防衛相が積み残した難題を、素人大臣がどう処理していくのか。

北沢が防衛省から去ったかと思ったら、こんなヤツが防衛省のトップになっちまったのか。
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