付審判

市民の良識示した無罪判決産経新聞 2012年2月28日)


窃盗事件で逃走する車に向けて警察官が発砲した事件の付審判で、「無罪」の審判を下した奈良地裁裁判員裁判の判決。結果的に逃走車の助手席にいた男性を死亡させたとはいえ、市民を守るための発砲を正当な職務行為と認めたことは、裁判員を務めた市民の冷静な判断と良識を示したといえる。

運転していない助手席の男性に被弾し、死亡させた結果は、重大であることは間違いない。

しかし、その場で警察官が発砲をためらい、逃走車が暴走を続けていれば事件に無関係の多くの一般人が巻き添えとなる可能性もあったことを弁護側は訴えていた。

裁判員は今回、発砲の結果だけでなく、発砲までの経緯や、その後起こりえた最悪の事態についても判断を迫られた。

この日の判決では、当時の状況について発砲以外に逃走を阻止する手段がなかったとしたほか、検察官役の指定弁護士側が主張していた「未必の殺意」についても退けるなど、弁護側の主張を全面的に認めた。

客観的な証拠や、被告らの供述を裁判員らが冷静かつ慎重に審理した良識ある判断といえる。

付審判による初の裁判員裁判とはちょっとずれるけど・・・

付審判は公務員職権乱用だけじゃなく、選挙違反や政治資金規正法違反や収賄罪など、公権力の犯罪にも対象を広げるべきだと思う。
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