地方首長が国会議員を指揮する政党を問題にする前に犯罪者が国会議員を指揮する政党を問題視しろ(笑)

早くも理想と現実のギャップが浮き彫りに(産経新聞 2012年9月9日)


橋下徹大阪市長率いる「大阪維新の会」がいよいよ、国政進出の号砲を放った。「既成政党の打破」を掲げ、次期衆院選での勢力拡大と政権獲得を目指す。その支柱になるのが基本政策「維新八策」であり、橋下氏は「集団(維新)をまとめるための軸」ともいう。しかし、政策を軸に政治を動かす「理想」と、打算が渦巻く「現実」とのギャップが早くも表面化している。(今堀守通)

「価値観を一緒にしないと、困難を一緒に乗り越えていけない。既存の政党では決定できないようなことが、維新八策の下に集まったメンバーなら決定できる」

維新八策の意義をこう訴える橋下氏は、とりわけ環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)問題を強調する機会が多い。「農協改革なんて自民も民主もできない。TPPに賛同できる人は農協改革も賛同できるメンバーだ」として、既成政党との対立軸になる政策だというのだ。

一方、大阪維新幹事長の松井一郎大阪府知事は「日教組自治労官公労にべったり支援されてきた方とは無理だ」と、民主、共産両党の議員を激しく突き放す。

しかし、現職議員らの維新新党への合流の可否を判断する9日の公開討論会には、松野頼久官房副長官ら3人の民主党議員が出席する。しかも松野氏は、民主党の「TPPを慎重に考える会」の幹事長だった。

松野氏は先月下旬のテレビ番組で「政策論でTPP反対なのではない。民主党はTPPでなく、EPA(経済連携協定)やFTA(自由貿易協定)推進だったからだ」と釈明したが、すでに新党参加が認められるのは確実とみられている。自民党石破茂政調会長は8日のテレビ番組で「政策はどうでもいいから入れてね、というのはよくない」とクギを刺した。

一方、7日には、橋下、松井両氏が公明党白浜一良副代表と会談、公明党が次期衆院選で擁立する9小選挙区の候補者を支援することを伝えた。大阪と兵庫の計6選挙区については、維新として推薦を出す方針だ。しかし、公明党とは八策を基に政策のすり合わせをしていない。「大阪都」構想実現に向け、大阪市議会で公明の協力を得るための「見返り」なのだという。

橋下氏は8日の記者会見で、自らの国政進出を改めて否定した。新党本部を大阪に置くことも含め、「大阪から国を変える」ためで、市長と新党代表との兼務についても「プライベートな時間を削ればいいだけだ」と強調する。しかし、政治判断を迫られる場面で代表が東京にいないと、政党活動、場合によっては国政の停滞を招く。維新が衆院で第一党になると、国会議員団長が首相候補になる。国会議員団長は代表の部下なので、市長が首相に指示するという異常な現象も生じかねない。

「維新が衆院で第一党になると、国会議員団長が首相候補になる。国会議員団長は代表の部下なので、市長が首相に指示するという異常な現象も生じかねない」というが「あっせん収賄罪・受託収賄罪・政治資金規正法違反・偽証罪で有罪確定して公民権停止になっている鈴木宗男が国会議員を指揮する国政政党」も異常な現象と指摘してくれよ。