衆議院議院運営委員長の松本剛明の鈴木宗男偽証罪告発(否決は憲政史上最大級の汚点)

衆議院予算委員会2002年5月10日


松本剛明
証人鈴木宗男議員の宮野明公設第一秘書は、去る四月三十日、国後島緊急避難所兼宿泊施設、ムネオハウスとして知られるいわゆる友好の家の受注をめぐって入札を不正に妨害した容疑で、東京地検特捜部に逮捕されました。逮捕は検察の請求を受けて裁判所が発する令状によって行われるもので、逮捕の事実は、関係する検察、裁判所が、宮野容疑者は本件に関与した疑いがあると認めたことになります。
しかるに、鈴木議員は、動議のとおり、自由民主党の浅野君に、公設、私設の秘書の関与を尋ねられて、かかわっていたことはございませんと証言しております。偽証の疑いが極めて濃厚であると認めざるを得ません。
(中略)
その重要な証言で偽証の疑いが生じているのに告発の手続をとらなければ、国民からますます政治は無責任と見られることは必定であります。
(中略)
議員と秘書とは不可分の関係で、その秘書の関与について偽証の疑いが濃厚なことは極めて重大であります。
告発について委員会が開会され、可決された例はあっても否決された例はありません。確証がないとの声がありますが、偽証の有罪が確定するのは裁判であります。それは告発しなければ始まらないのですから、理由になりません。これまで、疑いが濃厚なことをもって告発をしています。議員が良心に従って行動してきた結果でありましょう。本件は、極めて偽証の疑いが濃厚な案件であります。もし否決されれば、単に前例がないだけでなく、憲政史上最大級の汚点を残すことになります。
国会議員であれば否決される方はおられないとは思いますが、自民党は身内の論理を優先させたのでしょう。与党の公明党、保守党の皆さんは御発言が残念ながらありませんが、良心に従って行動いただけるものと思っております。もし否決に加わったとすれば、その議員は法に定められた公人の責任を放棄し罪を見逃すことに加担した者として、後世に残る悪名を刻むことになります。委員各位が国民から負託を受けた議員として良心に従って御判断され、必ずや本動議に賛意を表されるものと信じ、私の発言を終わります。
民主党HP
【衆院予算委】鈴木宗男議員の偽証告発動議を与党が否決

民主党など野党4党は10日、議院証言法の規定に基づき鈴木宗男議員を偽証の疑いで告発する動議を衆議院予算委員会に提出した。これに対して与党は「偽証とする証拠はない」「議員と秘書は別人格」などの理由を挙げて反対、動議は賛成少数で否決された。
民主党から発言に立った松本剛明議員は、「議院証言法は、第8条で、委員会は虚偽の陳述をしたと認めたときは告発しなければならないとしている。告発は委員会の義務であり、法に定める責任を果たさないなら、議員の職務放棄だ」「『司直の手に委ねる』とする責任転嫁の言葉も聞かれるが、本件は委員会告発が起訴の条件なので、本動議の否決はことを闇に葬ることに他ならない」「告発について委員会が開会され、否決された例はない。確証がないとの声があるが、偽証の有罪が確定するのは裁判であり、それは告発をしなければ始まらない。本件はきわめて偽証の疑いが濃厚な案件であり、もし否決されれば単に前例がないだけでなく、憲政史上最大級の汚点を残すことになる。否決に加わった議員は、公人の責任を放棄し、罪を見逃すことに加担した者として後世に残る悪名を刻むことになる」と演説し、否決の方針を決めている与党3党を厳しく断罪した。

2009年に賄賂罪等で一二審で有罪判決が出た鈴木宗男民主党衆議院外務委員長に起用しましたが、
「単に前例がないだけでなく、憲政史上最大級の汚点を残す」
民主党社会民主党国民新党は身内の論理を優先させた」
「起用に賛成した(民主党)議員は、公人の責任を放棄した者として後世に残る悪名を刻むことになる」
ことになりますね! 鈴木宗男自民党寄りだった時には自民党叩きに利用して批判をしますが、鈴木宗男民主党寄りになれば憲政史上最大級の汚点を残したり、公人の責任を放棄するような無責任なことをしてもいいのです!

なお、松本剛明衆議院議院運営委員長として、賄賂罪や偽証罪(別3件で告発された)などで一二審で有罪判決が出ている鈴木宗男外務委員長起用人事において、他の常任委員長と一括して採決しようとする意向を持っていました(横路孝弘衆議院議長の意向もあり、最終的には分離採決され、鈴木宗男衆議院外務委員長になりました)。

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