加藤紘一と鳩山由紀夫(秘書の犯罪と議員辞職という責任の取り方)

8年前の2002年4月30日は鈴木宗男の公設第一秘書の宮野明が偽計業務妨害罪で逮捕された日です。当時の民主党は秘書が逮捕されただけで、鈴木宗男先生に議員辞職を迫っていましたね。

同じように、かつて加藤紘一の秘書に犯罪嫌疑が浮上した際に鳩山由紀夫加藤紘一議員辞職を要求しましたが、8年後には国会の場で攻守逆転となりました。

まずは2002年3月の鳩山由紀夫加藤紘一への辞職要求です。


もし鳩山由紀夫の秘書が同じこと(注:政治資金をめぐる犯罪)をおこなっていたとしたら、私は直ぐに国民の皆さんに謝罪申し上げて、離党ではありません、国会議員のバッチを外します。正直言って、普通の考え方だと思っています。

次は8年後の2010年2月の国会です。
衆議院予算委員会 2010年02月08日


加藤紘一
秘書さんの問題をお聞きします。
総理は昔、政治家の秘書の行ったことは政治家自身に責任がある、議員バッジを外すぐらいのことをするべきだとおっしゃいました。そして、最近それをおっしゃっていない。
(中略)
さて、昔の発言と今の発言はどうして違ったんですか。
鳩山由紀夫
過去の発言というものを、もう発言したことでありますから、今それを打ち消すつもりはありません。しかし、その中で発言をしたことと、今回、私自身の問題の中で起きたこと、それぞれの立場あるいはそれぞれの状況というものがすべてが同じだとは思ってはおりませんが、発言をしたことは事実でございます。そこに基づきまして、自分自身として今置かれた立場で考えたときに、責任の果たし方というものを自分なりにさまざま思いあぐねた中で、考えたところでございます。
加藤紘一
今は、それぞれ置かれた立場が違う、そういったならば責任のとり方も違っていい、そういう意味ですか。自分は今、総理になったから責任とらないという意味ですか。
鳩山由紀夫
私の場合に関して、例えば私腹を肥やしたりあるいは不正な蓄財をしたというものは全くない中で、全く知らなかった中で起きてしまった事件(中略)そういった状況の違いというものを認識していく中で、今、自分として置かれた立場を考えたときに、使命を果たすことがその責任のとり方の一つだ、そのように考えて行動しております。
加藤紘一
今のは、自分が総理だから仕方がない、そして知らなかったから仕方がない、突き詰めればそこになります。私は、去年から野党の理事としてそこに座ってほとんど答弁を聞いていますから、九七%答弁を聞いていますから、突き詰めるとそういうことになります。もし、総理だからと言うんだったら、総理だったからと言った場合には、責任が重いということですよ。
(中略)
あなたは、自分の秘書の問題だったら、かつて言ったのよりも二倍も三倍も責任をとらなきゃならぬのです。その気持ちはありますか。
鳩山由紀夫
私自身、自分の秘書の問題でありながら、当然その責めは私自身にもある、その自覚はしております。そして、今置かれた立場の重さを考えれば、その責任も重い、そのようにも自覚をしております。
鳩山由紀夫首相は回りくどい言い方をしているからわかりづらいが、端的にいえば「俺は辞めない」と言いたいわけですね。

しかし、今や鳩山由紀夫首相の秘書が訴追されただけじゃなく有罪判決が出ても、国会議員辞職はおろか首相の椅子にしがみついている状態です。正直言って、かつて鳩山由紀夫首相が言っていた「普通の考え方」ではありません。

民主党自民党以上に腐った政党になってしまいました。2009年衆院選民主党に投票した人はこんな政治を望んだのでしょうか?

鳩山由紀夫内閣総理大臣の政治資金問題

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