参院選挙制度改革の西岡試案について各党の反応

西岡案、各論では異論=視界不良の参院選改革−与野党時事通信 2010年12月22日)


参院選挙制度改革をめぐり、西岡武夫参院議長が全国を9ブロックの比例代表制に再編する案をまとめたことを受け、与野党の見直し議論は同案をたたき台に進む。各党とも「1票の格差」是正の必要性は認めつつも、選挙制度はそれぞれの消長がかかるだけに、異論も多い。西岡氏は次期通常国会で関連法案の成立を図る考えだが、成案を早期にまとめられるか不透明な情勢だ。西岡案では、1票の格差は1.15倍に縮小する。また、定数は現行の242で変わらないため、小政党の理解を比較的得やすい。半面、ブロック制を新たに導入するため、有権者の少ない選挙区選出の議員には不利とされる。

民主党一川保夫参院政審会長は22日、西岡案について「地方選出の議員が減れば、都市部と地方の経済格差が拡大する」と述べ、反対の考えを記者団に示した。同氏は定数1の石川選挙区選出だ。民主党は西岡案と似た、全国を11ブロックの比例代表に分ける案を検討しているが、一川氏は1人区選出の同僚議員とともに近く勉強会を開き、対案の検討を始める方針だ。労組が基盤の同党の比例議員も、全国組織の集票力が分散されるため、戸惑いを隠さない。集票効果を維持するには、ブロックごとに連合統一候補を擁立することも考えられるが、「有権者に名前を覚えてもらうのは難しい」(若手)と否定的だ。

これに対し、自民党中曽根弘文参院議員会長は記者団に「1票の格差是正は喫緊の課題だ」と強調。西岡案を党内で検討する考えを示した。ただ、同党は地方に強い支持基盤を持つことから、「議席は確実に減る」(党幹部)との懸念も少なくない。一方、比例に重点を置く公明、みんな、共産の各党はおおむね評価。しかし、定数をめぐっては、みんなは100に削減すべきだと主張するのに対し、共産は現行数の維持を求めるなど隔たりがある。7月の参院選で比例の2議席にとどまった社民党は、ブロック制導入そのものに慎重だ。

やっぱり、「一票の格差の是正」という総論賛成だが、「西岡試案」のように具体化すると各党の利害から各論反対になってますね・・・。

西岡武夫議長は来年通常国会での法改正を目指しているとのことですが、私の予想では再来年の2012年の通常国会までかかると思う。
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