松島基地のF2

F2、防空の要所復活へ、奮い立つ松島基地産経新聞 2011年4月17日)


東日本大震災で深刻な被害を受けた航空自衛隊松島基地宮城県東松島市)。水没した18機の教育用F2戦闘機の修理が17日、始まった。当初廃棄処分は避けられないとみられたが、防衛省は復活可能と判断した。滑走路は懸命な復旧作業で航空機の離着陸が再開され、被災地への物資輸送の前線拠点の役割を果たしているが、基地機能はまだ回復されていない。「北の空の砦(とりで)」ともいえる同基地の修復に向け、全国各地から1千人以上の空自隊員が志願して集まっている。

17日午前10時半。格納庫に置かれた1機のF2に10人ほどの空自隊員が近づく。翼に上がると、愛機をいたわるように布でほこりを拭き取る。復活に向けた作業は静かに始まった。

同基地のF2は新人パイロット養成用だ。19カ月の養成課程も残り数週間のところを3月11日、津波が襲った。滑走路脇に並んだF2を次々とのみこむ濁流。ある隊員は「渦に巻かれるように機体が回転した」と話す。

約40人いる新人は翌12日から三沢基地青森県)に移っていった。「早く一人前になって教官として帰ってこい」。ベテラン隊員は笑顔で送り出したという。

F2は対地・対艦攻撃能力の高さが特徴。中国による武力行使の際に想定される離島侵攻に対処するうえで不可欠だ。津波に流されたり、水につかったりしたため使用不能となったが、防衛省は修理可能と判断し、修理費の見積もりに着手した。

F2は今秋に最終号機の納入が終わるため部品調達が困難となることも予想される。だが、基地司令の杉山政樹空将補は「F2の教育機能と基地機能を全面復旧させる」と強調した。

空自幹部も「『地上分散・空中集中』が航空作戦の鉄則。平時に戦闘機部隊を置いていなくても、有事では松島基地は要所だ」と指摘した。松島基地ではF2を練習機として使っているが、有事の際は支援戦闘機として投入されるからだ。

水没したF2が復活可能とのことだが、稼働すると実際には想定しないような不具合がこれから見つかるかもしれませんがね・・・
人気ブログランキングへ