市橋達也の裁判

市川の英女性殺害:殺意の有無、争点に 被告の心理や真相、裁判員どこまで /千葉毎日新聞 2011年4月20日


市川市で07年、英国人女性の英会話講師リンゼイ・アン・ホーカーさん(当時22歳)の遺体が見つかった事件で、殺人、強姦(ごうかん)致死、死体遺棄の3罪に問われる市橋達也被告(32)の注目の裁判員裁判が、いよいよ7月4日に始まる。2年7カ月間も逃げ続け、整形手術を繰り返し、逮捕後に手記を出版した市橋被告。最大の争点は殺意の有無で、その心理や事件の真相に裁判員がどこまで迫れるのか注目される。

この事件で千葉地裁(堀田真哉裁判長)は19日に公判前整理手続きを終了し、初公判を7月4日に指定。計6回の公判と5日間の評議を経て、判決を21日に言い渡す。

弁護団によると、リンゼイさんの両親は被害者参加制度で裁判への参加が認められた。両親や司法解剖の担当医、市橋被告の大学時代の教員など6人が証人として出廷する。被告人質問は4日間かけて行われる予定。

最大の争点は殺意の有無。また、強姦致死罪が成立するかどうかも争う。死体遺棄罪は争いがない。

殺意について、市橋被告は「リンゼイさんが死亡した責任は自分にあるが、殺すつもりはなかった」と話し、否認しているという。

強姦致死罪は、性的暴行と殺害行為が時間的に連続しているかどうかが成立のかぎとなる。リンゼイさんの死亡推定時刻について、検察側は「遅くとも性的暴行があった翌日まで」と幅を持たせた上で、「仮に死亡が性的暴行の翌日だったとしても、拘束状態が続いおり、いつでも暴行することが可能だった」と同罪の成立を主張している。これに対し、弁護側は「時間を経て市橋被告の暴行への意欲はうせている」と主張し、「強姦罪傷害致死罪にとどまる」と罪名を争う方針だ。

市橋被告は1月に手記を出版し、印税を被害弁償に充てると申し出ている。これについて弁護団は19日、「出版社から4月上旬に最初の印税として約450万円が送金された」と明らかにした。4月中に遺族の代理人に書面で連絡するという。

起訴状によると、市橋被告は07年3月25日ごろ、市川市のマンション自室でリンゼイさんの顔などを殴り手首を縛って性的暴行を加え、首を圧迫して窒息死させ、ベランダに置いた浴槽に遺体を遺棄したとされる。

市橋被告は事件直後マンション自室を訪れた警察官の職務質問を振り切り、裸足のまま逃走。殺人容疑で指名手配を受け、2年7カ月間も逃亡生活を続けた。その間、大阪などで土木作業員として働き、顔の整形手術を繰り返したとされる。09年11月、大阪南港の沖縄行きフェリー乗り場待合室で身柄を確保された。


6月28日       裁判員選任手続き

7月4日 午後    第1回 冒頭陳述

5日 午前・午後 第2回 証人尋問1人

7日 午前・午後 第3回 証人尋問1人

                被告人質問

8日 午前・午後 第4回 証人尋問2人

                被告人質問

11日 午前・午後 第5回 証人尋問4人

                被告人質問

12日 午前・午後 第6回 被告人質問

                論告・弁論

                最終陳述

13日           評議

14日           評議

15日           評議

19日           評議

20日           評議

21日 午後    第7回 判決

ようやく、裁判日程が決まりましたか・・・。
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