反対討論かと見紛うほどの演説で結論のみ賛成な賛成討論

みんなの党、第一次補正予算に賛成・成立江田けんじコラム 2011年5月2日)


この震災後初の補正予算、一言でいって「ツーリトル・ツーレイト」。規模も4兆円程度の、最初に財源の制約ありきの不十分な内容、年金財源の流用もあり、さらには遅すぎる。

とても、被災地の方々にこれで安心してくださいと言える予算ではないが、こんな予算でも一刻も早く成立、施行させるのが政治の責任、被災地の方々のため、との思いで賛成した。

他の野党、自民や公明も、本会議場で反対討論かと見紛うほどの演説をぶちながら、最後の結論だけ賛成。いくら「ボンクラ内閣」でも、今はその「ボンクラ内閣」がやっている以上、やむを得ないとの思いなのだろう。

こういうのを聞くと、どんな演説だったか調べたくなるなあ。

それで2011年4月30日の衆議院本会議の議事録を調べてみました。

馳浩自民党

「後手後手に回る政府の震災対応や、総理の当事者意識なき、リーダーシップの欠如、原発事故にかかわる情報提供の混乱、不徹底、会議の乱立に伴う小田原評定化、さながら、会議は踊る、されど進まずといった指揮命令系統の混乱は、被災地の方々を初め国民の皆さんの目にどう映っていることでしょうか」

「しかし、菅内閣が発足して約十一カ月がたちましたが、これまでの総理は、目の前に次々起きる難問に対し、明確な方向性も具体性も持たず、厳しい表情と涙を浮かべ、感情的にうろたえ、周囲にどなり散らしているだけでありました。役割を果たすことができないのであれば、日本のためにも、そのかじ取りをかわっていただくしかありません」

「総理、我々自由民主党は、早急な対応としての一次補正に関しては、国民の命を守るため、協力させていただきました。総理がなすべき仕事は、この予算成立とともに終了するのではないでしょうか。そろそろ、大義を踏まえ、みずから出処進退を判断すべきときであります」

菅内閣の退陣こそが、復旧復興へ向けた新たな一ページとなり、国民の希望となり、それこそが、あなたが提唱する最小不幸社会の実現への近道であるということを申し上げ、私の討論といたします」

富田茂之公明党

「震災に対する菅内閣の対応は、スピード感に欠け、あらゆる対策が万事遅過ぎます。誤った政治主導による、まさに政治災害、政災であるとの批判は免れません。責任は極めて重大です」

笠井亮共産党

「政府自身が基礎年金の国庫負担割合を二分の一とするための財源に充てるとしていた埋蔵金約二兆五千億円を転用するとしました。目のつけ方にそもそも問題があります。しかも、転用した年金財源の穴埋めは、税制抜本改革、消費税増税によって賄おうとしているのであります。こうしたやり方は、断じて容認できません」

阿部知子社民党

「本来であれば、この未曾有と言われる大震災に、もっと早くに、思い切って十兆円程度の補正予算を組む必要があったのではないでしょうか」

「歳入面では、復興国債などに踏み込むこともなく、既に成立している二〇一一年度予算を見直し、優先度の低いものを削ることで財源を確保するとしていますが、その主要な対象が、子ども手当国民年金の国庫負担二分の一への引き上げの先延ばしであるなど社会保障分野の給付抑制であることは、本末転倒であり、国民生活の不安を増大させるものであります」

確かに、これが賛成討論とは思えねえwww
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