軽い扱いをされている首相職

ポスト菅は“B級グルメ”コンテスト?!ZAKZAK 2011年7月28日)


菅直人首相退陣後の民主党次期代表選をめぐり、野田佳彦財務相海江田万里経済産業相ら「ポスト菅」有力候補が沈黙を守る中、小沢鋭仁環境相馬淵澄夫国土交通相らが出馬に向けた動きを活発化させた。出馬に必要な推薦人20を確保できるかがカギとなるが、圧倒的に有力な候補がいないだけに知名度の低い候補が乱立し、さながら「B級グルメコンテスト」となる可能性は十分ある。「安くておいしい」候補は誰なのか−。

「一番残念に思うのは、今の政権が社会保障の財源を安易に増税で賄おうとしていることだ!」

馬淵氏は27日昼、衆院議員会館の一室で、昨秋の代表選で首相を応援した衆院当選1回生10人を前に気勢をあげた。「出馬宣言」こそなかったが、首相補佐官原発事故担当)時の経験を踏まえ、「原子力行政の一元化」など次々に“政権公約”を披露した。

「ポスト菅」候補の中で馬淵氏の動きは最も活発だ。26日夜は都内のバーで開かれた中堅・若手議員約20人と若手官僚約20人の交流会に顔を出し、ビール片手に談笑した。28日には小沢一郎元代表を支持する若手でつくる勉強会「真の政治主導を考える会」で講演を行う予定だ。

馬淵氏のキーワードは「世代交代」。民主党は1〜3回生が多いだけに若返りをアピールすることで親小沢、非小沢の両方から支持を集める作戦のようだ。

小沢鋭仁氏も鼻息が荒い。27日には国会近くの星陵会館で議員や財界人、有識者ら約400人を集め、自らが率いる「21C国家ビジョン研究会」の政策提言シンポジウムを開いた。

「政治家なので意見を言うだけでなく実行に移すまで責任を持ちたい!」

小沢氏は自らが理想とする「高福祉中負担社会」の実現を高らかと掲げ、こう宣言した。「世界のオザワ」は指揮者・小澤征爾氏、「政界のオザワ」は小沢一郎元代表。そして自らを「次世代のオザワ」と位置付ける。

ただ、ネックは知名度の低さ。27日のシンポジウムも集まった議員は16人だった。しかも参院民主党のドンと言われる輿石東参院議員会長とは、かつて衆院選で争っただけにいまも犬猿の仲。参院で支持を広げるのは至難の業だ。

樽床伸二国対委員長も早くから「ポスト菅」に意欲を示す。東日本大震災前の3月3日に民放BS番組の収録で「菅さんが辞めたら出る」と明言しており、自らが率いる議員グループ「青山会」の結束強化にも余念がない。

ただ、定例会の出席者は毎回15人ほど。前々回代表選では小沢系グループの支援により善戦したが、今回は推薦人確保も難しい。

候補乱立の様相となったのは理由がある。「ポスト菅」に名乗りを上げ、首相批判するだけで知名度が上がる。次期衆院選にも有利となる。つまり「手を挙げても損はない」わけだ。

鹿野道彦農水相も農水関係議員が擁立に動き「人心一新」を合言葉に出馬準備に余念がない。ほかにも玄葉光一郎国家戦略担当相、仙谷由人官房副長官枝野幸男官房長官−と候補は次々に浮上。ついには横路孝弘衆院議長の名まで取り沙汰されるようになった。

理由はもう一つ。最大勢力を誇る小沢系グループに有力候補がいないことが大きい。つまり小沢系の支援を得られれば、どんな泡(ほう)沫(まつ)候補でも一躍「有力」候補に格上げされるわけだ。

小沢氏周辺は野田、海江田両氏らと極秘に接触し「品定め」に入った。ある側近はこう打ち明けた。

「俺たちが支援しなきゃ誰も勝てやしない。だからしばらくはジッとしている。こっちが本気で支援すればB級グルメもミシュラン三つ星になるさ…」

こういうのって田中角栄の闇将軍とどう違うんだろうwww
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