小沢氏の元秘書らに有罪判決―闇将軍の影響低下に拍車

小沢氏の元秘書らに有罪判決―闇将軍の影響低下に拍車WSJ 2011年 9月 26日)


東京地方裁判所は26日、小沢一郎民主党元代表資金管理団体をめぐる政治資金規正法違反事件で虚偽記載罪に問われていた元秘書ら3人に対し、有罪判決を言い渡した。政界の「闇将軍」とも言われた小沢氏にとって、影響力の低下に拍車をかける判決となった。

有罪判決を受けたのは、小沢氏の元秘書で衆院議員の石川知裕被告(38)、元公設第1秘書の大久保隆規被告(50)、元私設秘書の池田光智被告(34)の3人。3人には3年と5年の執行猶予の付いた禁錮刑が言い渡された。石川被告の弁護士は、同被告が27日に控訴すると述べた。小沢氏側は全面無罪を主張している。

識者の間では、3年に及んだ今回の事件の捜査を通じて、小沢氏はすでに大きな打撃を受けており、26日の判決は同氏のマイナスのイメージを決定づけたにすぎない、との見方が多い。今回の有罪判決が有利に働く政治家がいるとすれば、それは、小沢氏の党員資格を停止した菅直人前首相の方針を踏襲するとした野田佳彦首相かもしれない。

早稲田大学政治経済学術院の谷藤悦史教授は、「有罪判決によって、党員資格停止の判断は間違っていなかったという理由付けができた。無罪であれば、これから資格停止の解除手続きや、党内外に対しての責任説明が野田総理に生じたかもしれない」と語った。

小沢氏の資金管理団体陸山会」などが企業献金をダミーの政治団体からの寄付と偽って収支報告書に記載したとされる今回の事件は、2009年に大久保被告らが逮捕されたことで、民主党にとって大きな足かせになった。小沢氏は、民主党の政権奪取に中心的な役割を果たしたものの、この事件が表面化したことで、野党に攻勢の糸口を与えただけでなく、小沢氏自身や民主党のイメージに深刻なダメージを与えた。

日本大学法学部の岩井奉信教授は、「小沢問題はすでに攻めにくいものになってきている。最終的な判決はどうであれ、小沢は(政治家として)終わりに来ている。キングメーカーとしての影響力も、薄れているし、当面野田総理にとっては政治問題にはならないだろう」との見方を示した。岩井教授は、野党としても、震災復興予算を成立させなければならない現状で、小沢氏の問題に集中して世論の反発を買うリスクは避けたいところだろう、と述べた。

小沢秘書3人の判決で完全無罪はないと思ったけどね・・・。だが、ここまで検察の主張を全面的に認めるのは想定外だった。個人的には西松事件の無罪、水谷からの闇献金の不認定、大久保の無罪あたりはあると思ったからね。
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