政治資金規正法違反の有罪が確定すれば失職する石川議員

陸山会事件:石川被告に1審有罪判決 “失職”にらみ地元混とん毎日新聞 2011年9月28日)


小沢一郎民主党元代表資金管理団体をめぐる政治資金規正法違反事件で、元秘書で道11区選出の衆院議員、石川知裕被告(38)に26日、1審有罪の判決が出された。判決が確定すれば議員失職を余儀なくされるが、石川議員は地元の民主党幹部や新党大地からの支援をバックに徹底抗戦の構えだ。だが、次期衆院選に向け、自民党が故中川昭一議員の「弔い合戦」と攻勢を強める中で、民主党内には後継を模索する動きもあり、地元の情勢は混とんとしてきている。

「厳しい判決だったが、控訴して身の潔白を証明する。迷惑をかけるが、(支援を)よろしく頼む」。判決後、石川議員は帯広市の地元秘書に直接電話を入れ、「判決は極めて不当」との声明を支援者に配布するよう指示。次期衆院選に向け、議員活動を続ける強気の構えを崩さなかった。

地元の民主党道11区総支部は、あくまでも石川議員の支援を継続する考えだ。石川議員は道11区に強固な地盤を持つ鈴木宗男新党大地代表=あっせん収賄罪などで収監中=と同じ足寄町出身。東京地検特捜部に逮捕され、無罪主張した経験も共有しており、地元幹部は「これほど新党大地の協力を得やすい人材は他にいない」と説明する。判決前の8月初旬には石川議員自らが収監中の鈴木代表と面会。鈴木代表からは「厳しい判決が出ても(政治活動を)頑張れ」と激励されたといい、両者の関係は極めて固い。

だが、民主党内には水面下で石川議員の後継候補を模索しようという動きも出てきている。「有罪なら息子に選挙区を譲ってもらえないか」。8月の盆明けには、山岡賢次国家公安委員長の側近から、三男の山岡達丸衆院議員(32)=比例道ブロック=を後釜にとの意向が石川議員側に伝えられた。

達丸議員は04年4月〜08年7月にNHK記者として帯広市で勤務した地縁もある。しかし、地元道議は「あまりにも知名度不足。中央が押しつけても、よそ者は(支援を)やらない」と反発する。

一方、自民党は前回衆院選で石川議員に敗れた元財務相の故中川議員の妻郁子(ゆうこ)氏(52)を次期衆院選の後継候補として擁立し、選挙への準備を本格化。このため、民主党にとっては「新人では勝つのは厳しい」との事情もある。ある地元幹部は「裁判を抱えた石川議員では不利になるが、最高裁まで戦うしかない」と話している。

石川知裕衆院議員の1審有罪判決を受け、石川議員がかつて所属していた民主党道連は26日、「今後も連携する」とし、次期衆院選で支援する方針を示した。一方、自民党道連や公明党道本部は「道民の政治不信を深めた責任は重い」と批判を強めた。

民主党道連の岡田篤幹事長は「司法の判断は重く受け止めなければならないが、有罪は残念」とコメント。次期衆院選については「地元の意向を尊重しながら連携したい」とし、石川議員の支援を決めた同党道11区総支部の判断を容認する考えを示した。新党大地の浅野貴博・代表代行も「無理な取り調べが指摘される中、判決は検察の主張を全面的に認めて問題だ。協力関係は変わらない」と強調した。

これに対し、自民党道連の岩本剛人幹事長は「判決は政治的な責任につながる。進退については、自らけじめをつけなければならない」と議員辞職を要求。公明党道本部の佐藤英道幹事長は「ゼネコンからの裏金を地裁が認定した意味は大きい。うそをついていたなら、明快な説明責任を果たすべきだ」と指摘した。

政治資金規正法違反で有罪が確定すれば政治資金規正法第28条によって国会議員の被選挙権を失い、国会法第109条によって国会議員を失職しますからね〜。
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