ネガティブCM

過熱するCMの中傷合戦 「表現の自由」盾に新組織が主導産経新聞 2012年2月1日)9時


米大統領選の共和党候補指名を争うフロリダ州予備選では、テレビCMを通じた中傷合戦が過熱した。各候補から組織として独立していれば、無制限に献金を集められる外部団体の設立が今回から合法化されたためだ。広大なフロリダ州では、地道な選挙運動よりも「宣伝戦略」の効果が高いという特殊事情も重なり、過去にない中傷合戦が展開された。

フロリダ南部マイアミの地元テレビでは連日、不安をあおるようなナレーションのCMが昼夜を問わず流れた。「彼は勝つためなら、何だって言うのです」

ロムニーマサチューセッツ州知事を標的にしたCMの制作者は、ギングリッチ元下院議長を支持する外部団体。今回からの新制度で設立が認められた「特別政治活動委員会(スーパーPAC)」の一つだ。

かつてロムニー氏が民主党献金していたことや、保守層の人気が高いレーガン元大統領への批判的発言を蒸し返した。

ロムニー氏側も負けていない。ギングリッチ氏が「間違いを犯した」と語る映像をCMで繰り返し流し、移民問題医療保険改革での主張の変遷を示唆しながら「もう間違いはたくさんだ」と切って捨てた。

CM費用をスーパーPACが実質的に肩代わりすることが可能になったのは、2010年の米連邦最高裁判決の影響だ。最高裁は、企業や組合などの団体にも国民一般に保障される言論や表現の自由があると判断。あらゆる団体が一定の条件の下で意中の候補を支援することが可能になった。

スーパーPACは各候補の政治資金団体から独立しており、献金の上限規制を受けない。ただし運営は各陣営の元幹部が担っているケースがほとんどで、実質的に同一視されている。

米紙ウォールストリート・ジャーナルによると、ロムニー氏を支持するスーパーPACはこれまでに、計約1670万ドル(約13億円)を「中傷CM」に投入したという。ロムニー氏が08年の大統領選時に出馬した際には、フロリダ州だけで530万ドルの宣伝費を支出している。

CMの受け手となる有権者には「否定的な話ばかりでうんざりする」との声も少なくない。しかし「大統領選を取り巻く環境は劇的に変化した」(ロムニー陣営幹部)と、今後の選挙戦でも、CM戦略を支えるスーパーPACが大きな役割を果たすとみられている。

アメリカ大統領選挙は世界で最も金がかかる選挙というのは有名だけど。今回のアメリカ大統領選挙ネガティブキャンペーンがすごいらしいからな・・。

まあ、ネガティブキャンペーンを露骨にやると、かえって逆効果とも言われているが・・・。
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