動く:次期衆院選 道内選挙区情勢/2 7、11、12区 党勢増す「大地」 /北海道

動く:次期衆院選 道内選挙区情勢/2 7、11、12区 党勢増す「大地」 /北海道毎日新聞 2012年2月4日)


鈴木宗男衆院議員の昨年12月の仮釈放後、民主党を離党、除籍された4人の衆参両院議員を取り込み、名実とも政党要件を満たした新党に衣替えした「新党大地・真民主」。道内小選挙区では12区の松木謙公氏(52)、11区の石川知裕氏(38)を抱えるが、突然の新党結成劇は前回09年衆院選でともに自民党からの政権奪取で一致した両党の選挙協力関係にも微妙な影を落とす。

網走市のホテルで1月27日に開かれた民主党道議の新年交礼会。来賓として招かれた「新党大地・真民主代表代行兼幹事長」の肩書をつけた地元選出の松木氏が壇上に立った。昨年4月にあった道議選の網走市選挙区はこの民主道議が自民系候補をわずか62票差でかわした激戦区。松木氏は会場いっぱいに集まった地元労働団体の関係者など、かつて支援を受けた民主支持者を前に「民主と労働界の力があっての勝利」とここぞとばかりに称賛。その上で「私の応援もお願いします」と深々と頭を下げたが、会場の一部からは冷ややかな目がそそがれた。

松木氏は昨年6月、菅内閣への不信任決議案に賛成し、民主党を除籍された。先の道議選北見市選挙区の候補擁立を巡っては、旧知の鈴木代表の元秘書の支援に回ったしこりも残る。仮に次期衆院選でも「大地」との選挙協力が実現すれば地元としても応援せざるを得ないが、民主党道12区総支部はすでに新候補を擁立する方針を決定。昨春の知事選に出馬した木村俊昭氏(51)や、北教組出身の故・池端清一衆院議員の元秘書で同市選挙区で松木氏と対立し落選した長南幸子氏(54)の名も取りざたされる。自民党からは元幹事長の武部勤氏(70)の出馬が予想され、武部氏に過去1勝2敗(2敗とも比例復活)の松木氏の心中は穏やかでない。

一方、石川氏の地元では民主党道11区総支部が1月14日、早々と支援継続を決めた。石川氏は小沢一郎元代表資金管理団体を巡る政治資金規正法違反事件で起訴され、離党したが、道連幹部は「石川は党に迷惑をかけないよう離党した。従順な姿勢を見せ、除名された松木とは違う」と支部の動きを黙認する考えだ。

「小が大をのむという思い上がった考えを持っていない。大から相談があれば誠実に対応したい」。「大地」の生みの親の鈴木代表は1月28日、札幌市で支持者らの勉強会「大地塾」を開き、駆けつけた報道陣を前にこう語り、民主党を持ち上げた。直前に別のホテルで開かれた民主党道連の定期大会に来賓として出席した鈴木代表は、石川氏ら離党組の取り込みで疑心暗鬼が広がる道連幹部の面々に、改めて民主党との選挙協力に応じていく構えを強調した。

だが、かつて自民党時代に自分が地盤とした道東の7区は、前回衆院選で鈴木代表が文字通り二人三脚で支援したものの、民主党の道内の小選挙区候補としては唯一敗れた仲野博子氏(52)=比例道ブロック=について「力不足だと指摘する声もある」とけん制。地元・釧路市出身で鈴木代表の失職で繰り上げ当選した浅野貴博氏(33)=同=の名を挙げ、「本人が出たいと言えば、一つの選択肢となる」と揺さぶりをかける。一方、危機感を募らす仲野氏は、同市で1月22日に開いた新年交礼会に党内所属グループのトップの小沢元代表を招き、存在感をアピール。会場すべてのテーブルを小沢元代表と2人で回って記念撮影に応じるなどし、「(最終的には)選挙民が決めてくれる」と支援を訴え、防戦に必死だ。

「大地」は前回衆院選比例道ブロックで民主134万、自民80万に次ぐ43万票を獲得。次期衆院選でもいや応なくキャスチングボートを握る「大地」との選挙協力民主党にとっても不可欠だ。だが、民主道連の荒井聡代表は「今のところは全く白紙。党本部と議論しながら進めていきたい」と、まだ本音の部分で「大地」の出方を見極めかねている。【
ムネオ政党なんざ、潰れてしまえばいいのにな。
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