小沢一郎の党員資格回復

早くも「代表選出馬」の声も産経新聞 2012年5月8日)


民主党は8日の常任幹事会で、政治資金規正法違反事件の1審で無罪判決を受けた小沢一郎元代表に対する党員資格停止処分を10日付で解除することを正式決定した。政権交代を主導した小沢氏が昨年2月の処分決定から1年3カ月ぶりに“謹慎”を解かれることを受け、周辺は早くも9月の党代表選への小沢氏擁立に動き出した。(山本雄史)

常任幹事会で輿石東幹事長は「仮に裁判が継続することになった場合でも判決確定までは1審判決を尊重する」と記した党員資格停止解除の文案を配布した。

生方幸夫衆院議員が「控訴するかどうかの結論が出るまで待つべきだ」と異論を唱え、仙谷由人政調会長代行も「元秘書3人に有罪判決が出ている。政治家の自浄能力発揮を求める内容を盛り込むべきだ」と主張したが、輿石氏は「国家的課題を乗り越えるために挙党一致態勢を作りたい」と処分解除を押し切った。拍手は一切なかったという。

小沢氏サイドの動きは早かった。常任幹事会終了後、小沢氏が会長を務める「新しい政策研究会」(新政研)幹部が国会内に集結し、今後の活動方針を協議した。ある若手は「代表選には親方(小沢氏)が出馬するしかない」と語った。

小沢氏が描く復権への基本戦略は、まず民主党内で主導権を奪取し、次期衆院選で与党を維持することにある。

小沢グループは100人を超える党内最大勢力だが、他のグループの合従連衡策により3度の代表選に敗れた。それだけに小沢氏は当面は「一兵卒」のまま消費税増税関連法案について「マニフェスト政権公約)違反だ」と批判を続け、「増税反対勢力」の拡大を目指す考えのようだ。

野田佳彦首相による「破れかぶれ解散」を封印するため、法案採決を9月の代表選以降に先送りすることも画策。さらに次期衆院選を見据え、橋下徹大阪市長率いる大阪維新の会など第三極との連携ももくろむ。

ただ、首相が自民、公明両党の要求を丸のみした上で、造反組への除籍処分をちらつかせながら法案採決を強行した場合、勝算は見えない。しかも無罪判決に「限りなく黒に近い」(石原慎太郎東京都知事)との評価はなお消えない。

小沢氏は8日、風邪気味のため東京・深沢の自宅にこもったが、処分解除を伝え聞くと輿石氏に自ら電話し「ありがとうございました」と礼を言ったという。

指定弁護士が控訴するかしないが最終決着していないけど、書いておく。党員資格回復自体はリクルート事件藤波孝生が一審無罪だった時に自民党に復党しているから、妥当とは思う(二審逆転有罪で再び離党)。

しっかし、「仮に裁判が継続することになった場合でも判決確定までは1審判決を尊重する」とかいう文言はな…。仮に懲役3年の実刑判決で上告中でも党員のままでいられるのだから、起草者の意思がにじみ出てるわwww。まあ、二審判決が有罪になれば、また今回と同じように民主党幹部会で党員資格停止にすればいいだけの話だけど。

小沢民主党代表構想があるようだが、(仮に控訴となった場合)刑事被告人が政党の党首ということになるんだよなあ。まあ新党大地・真民主のように刑事被告人が党首という例もあるからなwww


それに、民主党内の小沢シンパはまず無罪ありきだからなあ。仮に上告審で有罪になった場合、事件に絡んで処分をしようとするとまた揉めそうである。もっとも今年の民主党代表選挙で小沢系が敗北した場合、小沢一郎は離党する可能性もあるけれど。
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