各社世論調査、「政党名読み上げ」で結果に差

各社世論調査、「政党名読み上げ」で結果に差

(2012年11月27日08時01分 読売新聞)

 衆院選に向けて報道各社が実施している世論調査の「比例選で投票したい政党」で、新党の数値に違いが目立っている。

 これは、政党名を読み上げるかどうかなど、各社で質問の方法が異なることが主な要因とみられる。

 読売新聞、朝日新聞共同通信の3社が11月23〜25日の間に行った世論調査結果(いずれも電話方式)を比べると、衆院比例選での投票先で自民党がトップなのは共通している。

 ただ、国政選挙に初挑戦する日本維新の会については、読売(14%)と共同(10・3%)の調査では民主党を上回り2番目だったが、朝日(9%)では民主党を下回る3番目だった。

 比例選投票先に関する3社の質問の方法は、少しずつ異なっている。

 読売は、14政党の政党名と「その他の政党」という計15の選択肢を読み上げて、その中から一つを選んでもらっている。

 共同は政党名に加えて、「まだ決めていない」という選択肢も読み上げている。

 これに対し、朝日は政党名を読み上げずに答えを求めている。このため、新たに結成された政党の名前は思いつきにくく、政党名を読み上げる方法に比べると数値がやや低めになるようだ。

 世論調査の結果は、選択肢の読み上げの有無だけでなく、質問文の違いや全体の質問の構成・並び順などにも影響を受ける。

 世論の変化をつかむには、同じ報道機関の調査で推移を見ていくことが有効だと言えそうだ。