こうすればよかった! 横路孝弘衆議院議長

鈴木宗男衆議院外務委員長が実刑確定となることで、一二審で実刑判決を受けた刑事被告人であるにも関わらず任命した横路孝弘衆議院議長の責任問題も浮上しています。

今回の人事で責任が重い役職いたのは以下の方々でしょう。
民主党

○国会

衆議院議院運営委員会鈴木宗男衆議院外務委員長にする人事案が決まり、衆議院本会議横路孝弘衆議院議長鈴木宗男衆議院外務委員長に起用となりました。もっとも、この人事に責任があるのは上記の政権幹部だけでなく、衆議院外務委員長について議長に一任する事案について、起立採決の際には当時の映像を見る限りではほぼ全ての与党衆議院議員民主党衆議院議員社民党衆議院議員国民新党衆議院議員田中康夫鈴木宗男)が起立していますので、民主党社民党国民新党新党日本の政党全体で責任を負ったことになるでしょう(新党日本は一人政党ですが)。

特に国会のトップとして最終的に鈴木宗男衆議院外務委員長に起用をした衆議院議長横路孝弘の責任は重大です。

では、横路孝弘衆議院議長はどうすればよかったか?

民主党から鈴木宗男衆議院外務委員長にする人事案が民主党執行部→衆議院議院運営委員会
理事会→衆議院議院運営委員会衆議院本会議と来た時に、議長任命という形で鈴木宗男衆議院外務委員長に起用するのを議長権限で止めるべきだった。

国会法第25条では「常任委員長は、各議院において各その常任委員の中からこれを選挙する」とあり、法律上は選挙で決まることになっているのです。衆議院規則第15条で「常任委員長の選挙については、議長の選挙の例による」とあり、衆議院規則第3条「議長の選挙は、無名投票でこれを行う」となるので、常任委員長選挙は無記名投票で行うことになっています。しかし、一々選挙でやってはあまりに時間がかかりすぎるということで、衆議院規則第15条「議院は、常任委員長の選任を議長に委任することができる」とあり、議院の議席数に応じて与野党が委員長ポストが割り振る調整をした人事案を議長が形式的に承認することが多かったのです。ですが、元々は常任委員長はあくまで選挙で決めることになっているのです。

つまり、横路議長は、刑事被告人を国会法が明記する常任委員長のポストにする案を民主党から提示された時は、議長任命という形で鈴木宗男衆議院外務委員長に起用するのを拒否して外務委員長選挙を本会議で行って、民主党執行部の案である鈴木宗男又はそれ以外になるかは全衆議院議員に委ねて、全衆議院議員の投票の結果として選出された後で起用すると発表することにして、自分の起用責任を回避すべきでした。外務委員長選挙は無記名投票なので、与党議員数より1票でも少なければ、鈴木宗男衆議院外務委員長になって実刑確定で失職するようなことがあっても、与党議員が「自分は鈴木宗男に投票しなかった」と言い訳もできるわけです。

しかし、それをしないまま、衆議院外務委員長のみ議長一任に関する起立採決で民主党など賛成多数で認められた上で、議長自ら積極的に一二審で実刑判決を受けた刑事被告人を常任委員長に任命してしまったから、議長の資質が問題視される事態になっているんです。
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