与謝野「打倒、民主党」→「『打倒民主党』という言葉を使った覚えはない」

与謝野氏の離党会見要旨 (時事通信2011年1月13日)


たちあがれ日本与謝野馨共同代表が13日の記者会見で語った内容は次の通り。

けさ離党届を出してきた。平沼赳夫代表は「30年以上の政治経歴を持つ人が出す離党届だから尊重したいが、他の議員とも相談したい」とのことだったが、離党は完了したと思っている。

−「打倒民主党」ではなくなったのか。
私は「打倒民主党」という言葉を使った覚えはない。参院民主党過半数を阻止するという所期の目的は一応、成就した。
−今の行動を「堂々たる政治」と説明できるか。
できる。国民への貢献、忠誠が私の政治の基本姿勢で、どの党にあっても日本の将来のために働くことに矛盾は一切感じない。

『私は「打倒民主党」という言葉を使った覚えはない』とか言っていますが、それは事実じゃありません。たちあがれ日本を結党した時に朝日新聞2010年4月7日記事「なぜいま新党ですか」で与謝野氏自身「打倒、民主党」と言っています。ご丁寧に、与謝野氏自身のHPにも掲載されていました。
与謝野馨 記事・論文・講演ウェブ魚拓

なぜいま新党ですか

朝日新聞:2010年4月7日 掲載

民主党の元凶もそこにあると。

与謝野 : 民主党は『政権交代』という言葉だけで政権を奪取しましたが、6カ月たって政策の軸がますます分からなくなった。選挙のための政策を追求したからです。それだけではありません。党内民主主義や政権の政治主導のあり方についても、疑念があります。

−党内民主主義への疑念ですか。

与謝野 : 国会議員は国民のための政策を実現するため、国会に来ているわけです。ところが民主党の新人は政策に触らせてもらえない。「お前らは政策は関係ない。ただの一票だ」と言わんばかりです。これは民主主義に対する一大脅威です。

小沢一郎民主党幹事長)さんの話になると声を潜める民主常議員もいます。

与謝野 : 大政翼賛会的になっている。物言えば唇寒し。民主党議員はそう思っているんじゃないですか。

−野党の立場で。

与謝野 : もちろん野党。打倒、民主党です。

政治的立ち位置が変わるのはまあいいにしても、「覚えがない」とか言って過去を忘却しようとするのは止めよーぜ。過去の言ったことに責任を持った上で、解散総選挙を経ないまま民主党政権に閣内入りするのであれば、せめて「かつての民主党は問題点が多かったから打倒民主党と言ったが、その後は民主党が良くなったから政権に参加した」と言おーぜ。
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