小沢一郎の党員資格停止処分問題

民主党代表選 耳疑う小沢氏処分の解除産経新聞 2011年8月20日


月内にも行われる民主党代表選をめぐり、政治資金規正法違反罪で強制起訴された小沢一郎元代表に対する党員資格停止処分の解除を求める意見が出ている。政権政党として耳を疑う。

党実力者の輿石東参院議員会長が「新代表の下で、凍結なり解除することが望ましい」(18日)と主張したのに続き、代表選出馬の意向を表明した海江田万里経済産業相も19日、「民主党の持つあらゆる力を結集すべきだ」と処分を見直す考えを示した。

民主党は今年2月、「法に基づき国会議員本人が起訴された事実は重い」として小沢氏の党員資格停止処分を下したばかりだ。具体的には判決確定まで党の役職に就けず、公認や活動資金も得られないなどの内容だ。いったい、どんな理屈をつければ代表選実施が処分解除につながるのか。党のけじめをつけたのではなかったか。

強制起訴の裁判も進んでいないのに、党倫理委員会などで検討を重ねた正式決定の変更を安易に論じる状況そのものが、党への信頼をさらに失わせている。

海江田氏は19日、小沢氏と会って代表選で支援を要請した。「政治とカネ」は、民主党が国民の信を失った大きな原因の一つだ。それを軽視して、代表選で数の力を持つ小沢氏を頼るのは、信頼回復に逆行するものでしかない。

小沢氏は、自身の資金管理団体陸山会」をめぐる事件で元秘書ら3人が逮捕・起訴され、虚偽記載は20億円を超えた。小沢氏自身も衆院政治倫理審査会に出席する意向を示しながら応じないなど、国会や国民に対する説明責任を果たしてこなかった。

党にとどまり活動することは認めたが、政治的・道義的責任の重さを考えれば、本来なら離党勧告や除籍処分とすべきだった。

党内では、東日本大震災発生後から「小沢氏に復旧・復興などの役割を与えるべきだ」との声が出始めていた。代表選後の新体制に絡めた処分解除論は、小沢氏の復権を視野に入れたものと映る。

小沢氏の問題だけではない。菅直人首相も、外国人からの違法献金北朝鮮と関係の深い政治団体への不適切献金の問題を抱えながら、真相を明らかにしない。退陣でうやむやにできると踏んでいるのだろうか。政治とカネをめぐる問題のけじめこそ、代表選で改めて問われなければならない。

鈴木宗男衆議院外務委員長に起用した時も同じようなことを言ってたような気が・・・。

仮に小沢一郎自身が無罪を勝ち取れても、小沢秘書3人が完全無罪ってことはまずないと思うけどね。

検察審査会の強制起訴とはいえ刑事被告人を巨大与党党員所属国会議員のままにするなんて、民主党になってすっかりモラルというものが無くなってきた気がする。
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