ロシアが北朝鮮の債務帳消し

ロシア政府は、北朝鮮の対露累積債務計約１１０億ドル（約８４５０億円）を９割削減し、残る１割を北朝鮮での共同事業に充てることで事実上、全債務を帳消しにする方針を固めた。１４日付のイズベスチヤ紙がロシア財務省に近い筋の話として報じた。北朝鮮も基本合意しているという。

ソ連時代から累積した北朝鮮の債務は両国間の懸案の一つだったが、北朝鮮の金正日総書記とロシアのメドベージェフ大統領は８月の首脳会談で、解決を目指す方針で合意していた。

債務問題は長年、両国の経済関係強化の障害だった。一方でロシアは最近、北朝鮮との関係を再び緊密化させ、ロシアの天然ガスを朝鮮半島へ送るパイプライン敷設計画など、両国の共同事業を含む「大規模な計画」を進めており、問題解決は急務だった