憲法審査会長は自民・小坂を選出

憲法審査会長:参院「ねじれ」反映 自民・小坂氏を選出毎日新聞 2011年10月21日)


衆参両院の憲法審査会の初会合が21日開かれ、衆院民主党議員、参院自民党議員をそれぞれ会長に選出し、「ねじれ国会」を反映する結果となった。衆院民主党大畠章宏国土交通相を満場一致で選出。参院の会長ポストは民主、自民両党で競合し、委員45人による投票で自民党小坂憲次参院幹事長を選んだ。

参院憲法審では自民16人、公明4人、みんなの党2人、たちあがれ日本新党改革統一会派1人の計23人が、小坂氏に投票。一方、民主党江田五月参院議長は民主19人と共産・社民・国民新各1人の計22票にとどまり、1票差で小坂氏が会長に選出された。

小坂氏は21日、記者団に対し「憲法改正自民党の党是。議論の土俵づくりに一番力を尽くしていきたい」と抱負を語った。一方、委員名簿の提出を拒否していた社民党は同日、提出に応じた。福島瑞穂党首は記者団に対し「提出しなくても審査会が開かれる可能性があり、出席してかかわったほうがいいと判断した」と説明した。

憲法論議加速へ 参院審査会長に自民・小坂氏産経新聞 2011年10月22日)


憲法改正案を審査する衆参両院の憲法審査会は21日、初代会長を選び、平成19年の設置から4年を経てようやく態勢が整った。特に参院では投票の結果、自民党小坂憲次参院幹事長が民主党江田五月前法相を1票差で破った。審査会に消極的だった民主党ではなく改憲を党是とする自民党が会長ポストをとったことで、参院を中心に憲法論議が活発化しそうだ。党内に改憲派護憲派が同居する民主党は新たな火種を抱えることになる。(水内茂幸、内藤慎二)

「最初は国民に『審査会の議論が始まった』と思ってもらうために頻繁に会合を開きたい」

参院の会長に選出された小坂氏は産経新聞に、審査会への意気込みを語った。

与野党関係者によると、自民党は当初、比較第一党の民主党が提示する会長を受け入れる方針だった。改憲の発議には両院で3分の2以上の賛成が必要で、民主党との連携を重視した。

だが、民主党が江田氏を推薦したことで態度を一変させた。「同氏が護憲派国民投票法にも反対した」(自民党幹部)ためだった。江田氏は参院議長時代、自らへの不信任決議案を採決する本会議を開かなかった。「憲法論議を進めないよう審査会を開かない可能性もある」(同幹部)との懸念も出た。

中曽根弘文参院議員会長らは公明、みんなの両党に自民候補への協力を要請。両党も応じた結果、21日の投票では小坂氏23票、江田氏22票となった。

小坂氏が会長になったことで、民主党憲法問題へのもくろみは崩れた。同党は審査会設置から4年間にわたって、党内の護憲派社民党に配慮し、委員名簿を提出せず、審査会開催を拒否し続けてきた。

名簿提出に応じたのは、衆参のねじれ対策として自民党の協力を得る一環だったが「まずは平成23年度第3次補正予算案の審議を最優先にしていく」(輿石東幹事長)と審査会に消極姿勢をみせていた。そのためにも会長ポストを握るのは不可欠だったが投票の結果、憲法論議に応ぜざるを得ない事態になった。

衆院の会長は、民主党大畠章宏国土交通相が互選された。

参議院憲法審査会長の経緯に関する記事を掲載。
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