審議拒否・強行採決批判って何なのか?

審議拒否とは何かというと、審議する際に前提となるべき資料が出なかったり真摯な答弁がなかった場合に、前提の資料や真摯な答弁がないまま審議を進めるわけにはいかないから行われる。

当然、審議する際に前提となるべき政府の資料が出なかったり真摯な政府の答弁がないと野党は当然採決に合意しない。強行採決された際に、審議する際に必要な資料が出なかったり真摯な答弁がないのに政府案に賛成する与党議員には、次回選挙で判断材料となり落選圧力となる。

こういう意図があって、野党議員は審議拒否や強行採決批判を行っている。審議拒否は政府与党の不誠実というのが前提という場合は、一概にサボりとは言い切れないわけである。ただ、本来の王道は野党議員は国会論戦を通じて政府案の問題点を指摘する一方で自分たちの案を提示し、与党が政府案に対して強行姿勢を示した際に、与党議員の問題意識を促して造反させたり自政党に引き抜くことではあるけど。一方で、審議する際に前提となるべき資料が全部出て、政府の答弁は真摯あるもので、審議時間が確保されていれば、採決に反対する根拠を失うことになる。賛成の論拠と反対の論拠が出揃って議論が尽くされれば、採決において国会議員が賛成、反対、棄権のいずれかの判断をするのが建前だから。ただ政府案の場合は採決が決まれば与党の党議拘束のために成立することが殆どで、野党は否決廃案に持ち込めないのが現実ではあるけど。

与党の強引な国会運営に抗議する意味でピケ戦術や牛タン戦術牛歩戦術などで物理的に採決を妨害する方法もあるが、これは批判を受けやすい。

今の与党民主党の自浄作用や議事運営はなってはいないが、今回の自民党の審議拒否戦術は果たして今の段階で通じているかは疑問ではある。もっとも、民主党は野党時代に建設的な審議拒否以外にも、建設的ではない審議拒否や強行採決批判を行っていたがね。
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