衆議院議院運営委員長解任決議案と衆議院議長解任決議案(鈴木宗男要職起用問題)

自民党の要求によって衆議院議運委員長解任決議案と衆議院議長解任決議案が採決されましたが、与党の反対によって否決されました。

民主党の国会運営はなっていないが、通常国会序盤のこの段階で使うのはもったいないなと思う。一時不再議の原則で、一会期中一回しか出せないからだ。

鈴木宗男が衆議院外務委員長になる経緯
でも書いた通り、横路孝弘衆議院議長松本剛明衆議院議院運営委員長は一二審で賄賂罪や偽証罪民主党の告発による!)などで有罪判決を受けて上告中の刑事被告人の鈴木宗男衆院外務委員長に起用する議事に主体的な役割を果たしました。

国会法第25条で「常任委員長は、各議院において各各その常任委員の中からこれを選挙する」とあるので、法律上は国会常任委員長は選挙で選出することなっている。しかし、一々選挙をしたら手間がかかるので、衆議院規則第15条で「議院は、常任委員長の選任を議長に委任することができる」とし、各会派で調整した国会委員長ポストを割り振ることが慣例である。しかし、衆議院で賄賂罪などで一二審で有罪判決が出ている鈴木宗男を委員長に指名した議事に携わったのは横路孝弘衆院議長であり、松本剛明衆院議院運営委員長である。

仮に今会期に鈴木宗男最高裁実刑判決が確定しても、一二審で賄賂罪や偽証罪民主党の告発による!)などで有罪判決を受けて上告中の刑事被告人である鈴木宗男を外務委員長に起用した横路孝弘衆院議長と松本剛明衆院議院運営委員長ら民主党出身議員の問題を指摘する場を参院選前に作れなくなる。真に惜しいことをしたと思う。

まあ、今の国会会期が終わって次の国会会期になれば、衆院議運委員長解任決議案と衆院議長解任決議案を採決することができる。しかし、それでは参院選が終わった後になるのでアピールが弱くなっちゃうからな。ただ、今国会の最後で提出されるであろう民主党への内閣不信任決議の趣旨説明において「賄賂罪などで一二審有罪判決を受けた刑事被告人である鈴木宗男を国会法が明記する衆議院外務委員長に起用した民主党の責任」について言及することができるけどね。

しかし、鈴木宗男衆議院外務委員長起用ということを聞いた時、民主党社民党の中でオカシイと声を上げる国会議員はいなかったのかなあ? 一二審の有罪になっている罪の一つである証人喚問での偽証罪民主党社民党自身が告発したことで刑事裁判になっている。それなのに、鈴木宗男衆議院外務委員長起用において、民主党社民党が「偽証罪は無罪」「証人喚問で偽証した疑いが極めて濃厚な人間が衆議院外務委員長という要職に就任しても問題はない」などの説明責任を果たしてないことに、大多数のマスコミはおかしいと思わなかったのだろうか(一部マスコミはしたのかもしれないけど)? 鈴木宗男の刑事裁判そのものよりも、鈴木宗男への民主党社民党の対応が2002年と2009年で180度変わったことについて説明責任を果たさないことが、よほど問題だろう。

もっとも、鈴木宗男最高裁判決がいつになるかは不明で、参院選後になるかもしれない。鈴木宗男最高裁判決が参院選前にせよ参院選後にせよ、鈴木宗男の有罪が確定したら、そのような人間を衆議院外務委員長に起用した民主党のご都合主義について批判が集中してほしいですね。今のマスコミやコメンテイターを見ていると、無理矢理でも民主党をヨイショするかもしれないけどね(笑)。
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