鈴木宗男と外務省人事と推定無罪

欧州局長人事が波紋 宗男氏は反発産経新聞 2010年8月23日)


20日発令の外務省人事で、対ロシア政策を担当する欧州局長に、北方領土返還の方法をめぐり自民党時代の鈴木宗男衆院外務委員長と激しく対立した小寺次郎元ロシア課長が昇格したことが波紋を呼んでいる。省内では小寺氏の局長起用は順当で、「領土問題解決に対する岡田克也外相の意気込みの表れではないか」(同省筋)とされているが、鈴木氏は「領土問題が進まないのではないかと心配している」と反発している。

北方領土返還交渉をめぐり、かつて対露外交に影響力を持っていた鈴木氏は「段階的解決論」を主張、ロシア課長だった小寺氏は「一括返還」と反対した。小寺氏は平成13年3月に英国公使を発令されたが、翌4月に就任した田中真紀子外相が「自民党有力議員の意向だ」として、小寺氏を復職させる事態となった。

鈴木氏はその後、政府への質問主意書を通じてたびたび小寺氏を追及。2年前にはブログで小寺氏について「北方領土問題について課長在任時にある記者にペーパーを渡したり、マル秘機密文書を共産党に流したり(していた)」と指摘、「すべて明らかにしていきたい」と意気込んでいた。

鈴木氏は産経新聞の取材に対し「領土問題は日本側が積極的にアプローチしないと進まない。この布陣は菅政権が領土問題にやる気がないという誤ったメッセージをロシアに送ることになる」と答えた。

私は小寺次郎が「マル秘機密文書を共産党に流した」というのが事実か否か、またはそれが正しいことなのか間違っていることなのか否かについてはここでは書きません。または小寺次郎の欧州局長起用が領土問題解決につながるのかならないのかについてもここでは書きません。その上でこの文章をお読みください。 2002年の民主党は、閣内にいない鈴木宗男が外務省人事に関与していることを批判していましたよね。ということは、今回の鈴木宗男のクレームには民主党内閣は基本的に無視するのが民主党の姿勢として一環しているので、一貫性という点は民主党を評価していいのかもしれません。まあ閣外の国会議員がこの人事を否定する究極の方法は、衆議院で内閣不信任可決させて、首相を交代させた上で小寺次郎欧亜局長を更迭させることですがね。まあ、そこまでこじれないようにするために、自民党時代は閣外の大物族議員が官僚人事を裏で了承するシステムによって自民党の論理によって波風を立たないようにしていたわけで。 また、「(小寺次郎について)マル秘機密文書を共産党に流した」とか、鈴木宗男は小寺次郎を悪者扱いしていますが、小沢一郎らの疑惑について「推定無罪」とか言って悪者扱いすることをできるだけ避けようとしていた論法は一体どこへ言ったのでしょうかねえ? 人気ブログランキングへ 鈴木宗男衆議院外務委員長起用問題を見るにはここをクリック