前例がない現職の常任委員長の失職・収監
「常任委員長」鈴木宗男氏の収監に衝撃と困惑(2010年9月8日22時39分 読売新聞)
新党大地代表の鈴木宗男・衆院外務委員長(比例北海道ブロック)の実刑が確定することになり、与野党双方に8日、衝撃と戸惑いが広がった。 現職の常任委員長が議員を失職、収監されるのは、前例がないためだ。野党は、与党などの責任を厳しく追及する構えだ。 仙谷官房長官は8日の記者会見で、「国会議員に対する国民の信頼はどういうものかと、それぞれの議員が自らの胸に問わなければならない」と述べた。 民主党の枝野幹事長は神戸市内で記者団に、「ある面で大変優れた力を発揮してきた政治家、先輩なので、過去の良かった部分を打ち消すことにならないような行動、対応を期待したい」と述べ、司法判断に従うべきだとの考えを示した。 自民、公明、共産の3党は、「刑事被告人が委員長になった例はない」として、鈴木氏の委員長就任に反対した。自民党の大島幹事長は8日の記者会見で「国会の権威を守るためにも、横路氏の責任を厳しく問わなければならない」と述べ、野党の反対を押し切って、鈴木氏を委員長に指名した衆院本会議を開いた横路衆院議長を名指しで批判した。 公明党の山口代表は国会内で記者団に、「こういう結果は十分予想できた。民主党が分かっていて、(鈴木氏の委員長就任に)賛成したとすれば、国民を愚弄(ぐろう)する行いだ」と語り、民主党などを酷評した。 |