北朝鮮の今後

軍が“金一族”追放も…拉致解決の好機ZAKZAK 2011年12月20日


金正日総書記死去後の北朝鮮で何が起きるのか。「拉致問題を解決する千載一遇のチャンス」と指摘するのは、安全保障の専門家で独立総合研究所社長の青山繁晴氏。今後の北のシナリオは「三代目の金正恩氏への世襲をめぐり、いずれは混乱が生じ軍主導体制となるが、単独での生き残りは困難」と予測、いまこそ日本政府の手腕が問われていると語る。

「火を見るより明らかなのは、金日成国家主席から金正日氏に権力が移行したときのようにはならないということだ」と指摘、そして「金正日氏の場合、後継者に指名されてから金日成主席の死まで20年あり、死去後も3年かけて総書記になった。しかし正恩氏は性急に後継者に仕立て上げられており、20代後半という年齢も若すぎる。三代目への移行がスムーズに行く要素はほとんどない」

それでは、誰が実権を握る可能性があるのか。

朝鮮人民軍が金一族の名前を利用した集団指導体制にするか、一族を追放して実権を握る体制を選ぶか、軍の中でも路線対立があるだろうが、いずれにせよ軍の意向がすべてを決める。ただ、どちらにせよ北朝鮮だけでは困窮を乗り切れない。日韓米中露の5カ国に支援を求めることになるだろう」

そして、金総書記の死去とその後の混乱は、いまだ多くの日本人が誘拐されたままの拉致事件を解決する千載一遇のチャンスになると青山氏はみる。「金正日氏は拉致事件の真犯人だったが、正恩氏にとっては生まれる前か子供時代のことなので、自分自身が追及される恐れは少ない。拉致を解決するから日本に援助してほしい、という方向に動く可能性は十二分にある」という。そして「半年や一年で見ないで、活かすには数年かかるチャンスと腹を据えることが大切」とも言う。

一方、金正日氏への権力移行の際にはラングーン事件大韓航空爆破事件など北朝鮮の関与が濃厚なテロ事件が起きた。正恩氏への世襲に絡んだテロが起きる恐れはあるのか。

原発テロを含めて厳戒が不可欠だ。ただ、正恩氏の権力基盤を強めるために軍がリスクを取るのかは疑問で、当面は様子を見るのではないか。テロについては軍よりも工作機関の動きを警戒しなくてはいけないが、正恩氏は現状では工作機関を把握していないとみられる」

いずれにせよ、日本政府は拉致に核・ミサイル問題を含めて、北朝鮮の今後に積極的な役割を果たすべきだと青山氏は提言する。具体的には「米韓中露に仕掛けて、北に混乱が生じた場合の国際管理を主張し、日本の役割を提示すること。その場合、本来なら駐留など軍事的役割を含めて検討すべき時機だ」。

「拉致だけでなく核・ミサイルの解決を図ることができれば、政府はこれまでの失点を帳消しにできるが、チャンスを生かせなければ日本の存在感はますます小さくなる。外務大臣防衛大臣らの手腕が問われるが、力不足は否めない。与野党が協調してでも取り組むべき問題であると同時に国民は衆院解散・総選挙による新体制作りも求めるべきだ」と青山氏。日本の正念場だ。

まあ、北朝鮮体制は数日後にどうなるか・・・。

しっかし、金正日死去で内柴正人問題とか他のニュースが吹っ飛んだな。
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